グレー味を帯びた白に藍色の絵付けが映えるいろはシリーズは、半磁器と呼ばれる、陶器と磁器の性質を併せ持っています。

レンジや食洗機にも対応し、磁器製の器だからこそ実現できる薄さと、つるつるとした手触りが特徴的です。

しかし陶器独特の土の風合いもあり、特に口の広い器になればなるほど時折混じる鉄粉や砂の存在が目立つため、土ものの不均等さを感じられます。

馴染みがないはずなのにどこか懐かしいと感じてしまうのは、どれも江戸時代より愛された「くらわんか椀」の文様だからでしょうか。 

大きな丸が三つ並ぶ「丸文」、器全体に線が迷路のように張り巡らせてある「麻の葉文」、筆の形状を生かしつつ菊を描いた「菊文」。
それぞれの持つ意味は異なりますが、どれも縁起の良いものが描かれています。 

絵付け部分は筆跡や隅溜まりがそれぞれ異なり、職人の手仕事を感じさせてくれます。

また、あえて焦げやすい絵具を使用することで、同じ模様であっても 力強い・やさしい・かわいらしい・やわらかい など。印象がまるで異なるのもおもしろい一面です。

また、いろはの魅力として大きな役割を担っているのがこのなんともいえないカラーの縁取り。

藍色とほどよい白さの素地を、やさしさはそのままにぐっと引き締めてくれます。

ポットでも急須でもなく、「土瓶」という名前がしっくりくる、このかたち。

まあるい胴体とすっと伸びた注ぎ口は、どこか懐かしさを感じる姿なのに、現代の食卓にも自然と馴染むデザインです。

420mlという容量は、二人分のお茶をちょうどよく淹れられるサイズ感。

朝食時に二杯、午後のひと息に二杯。大きすぎず、小さすぎない、このバランスが日常使いにぴったりです。

内側には取り外し可能なステンレス製の茶こしが付いているので、細かい茶葉も詰まることなくスムーズに抽出。

茶葉を捨てるの洗うのも簡単で、手間がかかりません。

また、持ち手は籐（トウ）製のため、熱湯を注いでも熱くなりません。

お届け時は本体と持ち手が別々になっておりますが、取り付けはとても簡単。

取っ手に巻かれた糸を外し、片方ずつ針金を軽く折り曲げてから本体の穴に差し込み、内側に折り返して固定すれば完成です。