まもなく10年目を迎える我が家のフライパン。
引越しがきっかけでしまいこんでいた期間もあり、まだまだ育成途中ですが、食材がひっつくこともなく 美味しく食材を食べようという日には欠かせません。
毎日ハードに使う方もいますが、私はどちらかというととっておき用に近いかもしれません。
炒め物や揚げ焼きには大活躍ですが、脂質を控えたい日や煮物を作るときはやっぱりコーティング加工のものに頼ってしまいます。
コーティング加工のフライパンをメイン使いしているからこそ、使えば使うほど育っていく鉄のフライパンに対して「やっぱりこいつはいいな」と愛着やらありがたみが湧く瞬間があり、未だにちょっぴり特別な存在です。
「一生使える、鉄のフライパンが欲しい」で探しはじめ、これに決めたきっかけはいくつかあるのですが、中でも大きかったのが元々使用していた鉄の中華鍋を作っている会社と、このフライパンの製造元が同じ「山田工業所」だったから、が一番大きな理由です。
山田工業所の鍋は国内で唯一"打出し製造"といい、職人が何千回も叩くことにより作られています。
この製法で作られたフライパンはほどよい凹凸があり、油馴染みが良く、食材がくっつきにくくなります。
短時間で迅速な調理を可能にすべく、火の当たる位置を僅かに薄く仕上げるなど、とにかく美味しくご飯が作れるような工夫がつまっているのです。
フライパンより前に買った中華鍋もとにかく使い勝手が良く、ここの作っているフライパンなら絶対に間違いがないと確認したのです。
これだけいうと山田工業所のフライパンでもいいじゃないかと思う方もいると思いますが、ここで二つ目の理由に辿り着くわけです。
実際山田工業所も色々な種類のフライパンを販売しており、悩みに悩みましたが…、木屋製のフライパンのフォルムが大変、大変好みだった!に尽きます。
もちろん使いやすさのポイントもあって、まず楕円状の取手がとにかく持ちやすい。
26cmフライパンの重さは約1kgですが、よほどひどい筋肉痛じゃない限り軽々持てます。(元々力がある方なので、不安な方は牛乳パックを片手でふりふりできるか確かめた方がいいかもしれません。)
ビス留めなどではなく、フライパンから直接繋がっているため壊れることもないし、油や汚れが溜まってしまうこともありません。
あと実際に使用して驚いた点は思った以上に取手が熱くならないこと。
これまで26cmを使用してきてミトンを使用したのは確か二、三回あったかなかったかくらいだと思います。
ただこれは26cmの取手が長いことも関係していると思うので、20cmを使用する場合はたぶんもっとミトンや布の頻度が増えると思います。
あと純粋に木屋のロゴがとってもかっこいい。
これは今でもうっとり眺めちゃうくらい好きなポイントです。
厚みは個人的にベストだと思っている1.6mm。薄すぎず、厚すぎずのちょうど中間です。
中華鍋のようにササッと炒めるのに特化しているなら1.2〜1.4mm。
ハンバーグやステーキなど、ゆっくりと中まで火を通すには2mm〜3mm。ここまで来るとフライパンの重量もかなり上がるため、普段使いには少し大変かもしれません。
最後にもうひとつ、これは友人の別メーカーさんの鉄フライパンを傍で見てて気づいたのですが、木屋のフライパンは表面の鍋肌がフラット。すべっとしてるんです。
なので卵料理やパンケーキなどにもぴったり。キレイな焼き目をつけられます
鉄のフライパンに対する
3つの懸念を解決!
鉄のフライパンを購入するにあたって 悩んだポイントが三つあったので、それぞれ使ってみた感想と共にご紹介していきます。
まずひとつが最初・普段のお手入れについて。
これは付属の冊子に分かりやすく書いてあるので、ここではざっくり説明すると、まず錆止めとして食用の椿油が塗ってあるのでそれを中性洗剤で洗い流します。
一般的な鉄製品によく塗ってあるニスではないので、焼き切る必要もありません。
そうしたらそのまま火にかけちゃいます。濡れててもすぐ乾くので大丈夫です。
煙がでてきたら多めに油と野菜くずを入れ、油がフライパン全体に馴染むまでしっかり炒めて野菜ごと油を捨てます。
ここまで来たらもう終わりも同然!
フライパンが熱いうちにたわしとお湯で洗って、再度火にかけ水分を飛ばしたら、薄く油を塗き処理は完成です。
やってみると思っていた以上に簡単で、ちょっと物足りなくすら感じたのを覚えています。
普段のお手入れですが、これはもう最初のお手入れとほぼ同じで、使い終わったらお湯とたわしで洗い、火にかけて油を薄く塗る。本当、これだけ。
たわしは安いものから高級なものまでいろいろ試しましたが、フライパンがアツアツのうちに洗うのでなるべく柄が長いささらがおすすめ。
同じく木屋製の鬼毛 ささらは固さも絶妙で、焼きそばなんかでこべりついてしまった麺の一部もしっかり落とせます。
それでも落ちない頑固な汚れは、フライパンに水を張って火にかけ、こすってあげるとするりと取れます。
鉄のフライパンはよほどのことがない限り、洗剤では洗いません。
調理の過程で染み込んだ油を馴染ませ、焦げ付かないようにするためです。
ただ、洗った後にもべったりしている状態で使い続けるのは、むしろ焦げやすくなると感じたので、結構しっかりめにお湯とたわしでこすって、表面が滑らかになっている状態をキープ。
これを意識するだけで一気に使いやすくなりました。
うっかり錆びさせてしまった・頑固な焦げが発生してしまった場合も、慌てる必要はありません。
症状にもよりますが、基本的には鉄なので、削ってしまえばいいだけの話。
カンカンになるまでフライパンを焼き、汚れを炭化させたら、やすりやクレンザーで磨き上げたら、最初のお手入れに戻って育成再開!
何も加工が施されていない鉄だからこそできる力技ですね。
二つ目が収納場所について。
私は購入前というよりかは買ってから気づいたのですが、取手がしっかりしている分、収納スペースが必要です。
一番小さいサイズの20cmでも全長は35cmあります。
また、常に薄く油をひいているため他の鍋と重ねることはできず、あまりに湿気が多いところだけと錆びやすくなってしまうというデメリットもあり、できれば吊り下げがおすすめです。
私はキッチンの構造上、仕方なく棚下に入れていますが、今のところ錆びなどは発生していません。
最後がどのサイズにするか…という点。
私の場合は二人暮らしで26cmを購入しましたが、大・大・大満足。
もっと小さいのにすればよかったと後悔したことは一度もありません。
ただ、色々なサイトを見る限り二人暮らしだけど24cmがジャストだった!という方も多くいらっしゃったので、普段使っているフライパンを元に選ぶのがおすすめです。
24cmは26cmよりも100〜200gほど軽いので、取り扱いのしやすさを優先するのも有りだと思います。
最小サイズの20cmは、パンケーキを綺麗に焼きたい・卵を3個使ったオムレツを極めたいなどこだわりのある方向けだと思っていましたが、サブ鉄フライパンで持つ方が多いみたいです。
ラッピングと
小傷に関するご案内
フライパンは油が染みないよう、蝋引きされた紙で包まれています。
このままでも十分かっこいいのですが、ラッピングを希望される場合はフライパン専用ラッピングをお買い求めください。
包装紙が選べるお任せラッピングをお選びいただいた場合も 包装紙はなしで、このように包ませていただきますのでご理解ください。
フライパン以外の食器や調理道具などまとめてのラッピングを希望される場合も、フライパンは単体で包ませていただきますので、「フライパンのラッピング代」と「その他商品のラッピング代」、計700円を頂戴いたします。
ささらに限っては同じラッピング袋に入るのでまとめてのラッピングが可能です。つまり、「フライパン+ささら」で1包装のため、ラッピング代は350円となります。
塗装などが一切施されていないため、新品でもこのような小傷やシミ、溶接時の高音による色味の変化などがありますが、製品加工上の特性であり、不良ではございません。
また、成型した鉄を数枚重ねて叩いているので、商品によっては内側に重なった部分の跡がついている場合があります。 あらかじめご了承ください。
かなり長くなってしまいましたが、フライパンの紹介は以上になります。
シキとサイの商品全てにいえることですが、愛用品や自分が好きなものをご紹介するというのは…本当に嬉しいことで…。
購入前の相談事などあれば問い合わせフォームからでも、公式Instagramからでも気軽に相談してください。何でもお答えします!
料理・文:Moe Kuriyama(
@moe__meshi_)
写 真 :Yuto Tenjin
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