一貫したものづくり体制が成し遂げた
最強のボウルシリーズ
日本最大規模の金属加工の町、新潟の燕市より深型ボウルが入荷しました。
製造しているのは1951年の創業からプロ用の厨房製品を作り続けている、本間製作所さんのブランド「仔犬印」。
企画から製造まですべて自社内で行うという一貫したものづくり体制によって、ユーザーの声を積極的に取り入れた製品の改良や新製品の開発を可能にしています。
深型ボウルの素晴らしい機能面は後ほど説明するとして、まずこの堂々とした佇まいを見てください。
内側は他の調理器具との摩擦を極力減らすため、ぴっかぴかに磨き上がれていますが外側はすべすべとしたマット素材で、高級感があります。
ボウル・メッシュボウル・トレーの3点揃うとどっしりとした重みがありますが、むしろその重厚が”良い道具”であることの証のように感じます。
毎回使うたびというよりかは、あまりの使いやすさに存在すら忘れてしまうが、あるとき急に「あぁ〜…いい…」としみじみ良さが沁みるのです。
熟練の技が光る
フラットエイジの良さとは
まず目を引くのがフラットで存在感のあるフチ。
くるっと巻かれているボウルでありがちな水や細かなゴミが溜まってしまうという難点を解決。なによりとにかく持ちやすく、最も大きなサイズでも片手でしっかりと掴めます。
こんなにフラットが使いやすいのになぜ主流じゃないのかと調べてみると、どうやらこの形状にするとどうしても金属の「シワ」が入りやすく、ここまで綺麗に仕上げるには相当高い技術力が必要だとか。
70年以上金属を加工し続ける、本間製作所が誇る熟練の技が成せる技だったようです。
よくぞここまでと思う機能面におけるこだわりがあまりにも詰まっているので、アイテムごとの紹介は順にしていきますが、特に感動したのは"水を張っても野菜がこぼれない"ところ。
ボウルとメッシュの間に指1本分の隙間があることで、水があふれても野菜がシンクに流れないようになっています。
笹掻きにしたごぼう、細切り大根、キャベツの千切り、カット野菜…。水を止めるタイミングを誤ったばっかりに、シンクへ流れてしまった野菜たちを悲しい気持ちで拾うことがなくなるのです。
ボウルとメッシュボウルはそれぞれトレーとはしっかり密着するため、ボウルにトレーを被せればラップいらずでそのまま冷蔵庫へ。
メッシュボウルにトレーを被せて振れば、野菜の水をしっかり切ることができます。
ボウル・メッシュボウル・トレー。
それぞれに施された細やかな気配り
ボウルについている目盛りは、プリントではなくプレスによる刻印。
カッコよさはもちろんですが、剥がれる心配がないというのも嬉しいポイント。
注ぎ口もついており、直接作りたてのソースやドレッシングをかけられます。
エッジが立っているためスッと液切れもよく、粘度のある溶き卵を注いでも垂れません。
メッシュボウルは最初パンチングボウルかと疑ってしまうほどの丈夫さ。
直径0.57mmものワイヤーが細かく編み込まれており、なんと8.5kg以上の重りを乗せてもびくともしないという優れた耐久性があります。
安物のザルはすぐに型崩れを起こす・網目が切れ、指から出血…なんてことがあり、一時期パンチングボウルに乗り換えたこともありましたが、やっぱり目詰まりと水切れの悪さが気になり、結局ザルに戻るように。
仔犬印さんのメッシュボウルはザルのデメリットだけが徹底的に排除された造りなので、とにかくストレスフリー。
何も気にぜず、ガシガシ使えるのは本当に助かります。
ボウルの蓋や水受け皿としても使えるトレーは、単体で使用しても美しいデザイン。
ラップ代わりとして使う方法は先ほども説明したかと思いますが、その他に水受け・バットとしても便利なんです。
冷蔵庫から取り出したボウルの上に被せていたのを外し、野菜の入ったメッシュボウルに被せて水切り。
そのまま水受けとしてキッチンに置き、野菜を調理したら今度はお肉を乗せて小麦粉を塗す…、と意外にも出突っ張り。
ただの蓋として使うには勿体無いポテンシャルを秘めていました。
業務用でも使用される
高品質ステンレスを採用
仔犬印のボウル・バットは全て「18-8」というステンレスを使用しており、いわゆる「とてもいいステンレス」に分類されます。
この「18-8」というのは成分を表す数字のことで、鉄にクロムが18%・ニッケルが8%配合されているよ、ということを表しています。
クロムは鉄を錆びにくく、傷に強くする効果が。ニッケルは耐食性を増加させる効果があるので、「18-8」ステンレスは錆に強い・腐食に強い・金属の香りがしない・劣化しにくいなど、安心して使える要素が詰まっています。
この配合は加工が難しい・原材料が高いのが難点で、安物のステンレスはニッケルの配合がゼロであったり、クロムが少ない場合が多いのです。
こういった雑学を少し知っておくと、選択肢が増え、選ぶ楽しみも増えますよね。
サイズは全部で3種類
収納スペースも最小限です
サイズは15cm、18cm、21cmの3種類。
小回りの効く15cmは満水時で1.1リットルと、見た目以上に入るので二人暮らしの我が家では最も出番の多いサイズ。
最初に発売されたという18cmは 大きすぎず小すぎずのちょうどいいサイズ感で、迷ったらまずこれを買っておけば間違いないです。
いちばん大きいサイズ21cmは、満水で約2.8リットル入ります。
そこにあるだけで結構な存在感がありますが、生野菜をもりもり食べたいときやお菓子作りのときなどに大活躍。
21cmのサイズは、蓋をした状態の15cmがすっぽりと収まります。
隅々まで配慮の行き届いた道具の気持ちよさを、ぜひ体感して下さい。
テキスト:Moe Kuriyama(
@moe__meshi_)
写 真 :Yuto Tenjin
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