一定に刻まれた上品な削ぎ模様。これが名前の由来にもなっている「鎬文(しのぎもん)」というものらしく、細かな凹凸がマットな釉薬と相まって手持ち無沙汰になるとつい撫で回してしまうほどの触り心地です。

しっくりなじむ丸みのあるフォルムは、よく見てみると湯呑みにしてはあまり見ない口すぼまりな形。この形のせいで型からすんなり外せないため、土が縮むまでじっくり待たなくてはいけないとのこと。手間がかかっていると分かるとより愛おしく感じてしまうのはきっと私だけではないはず。

生成 ・茶・藍鼠の3色がありますがどれも深みのある落ち着いた色味。釉薬の濃淡や焼き具合によって、鎬文が際立つ箇所がありこれがまた美しいのです。

容量はたっぷり入れて170ccほどとやや小ぶり。食事の後にもおいしく飲み切れるちょうどいいサイズで、食休みの時間のお供にぴったり。

気軽にお茶を楽しみたい時にさっと使えて、飽きずに永く使えます。